2013年4月20日土曜日

『世界から猫が消えたなら』

『世界から猫が消えたなら』
川村元気

余命わずかと宣告された主人公が悪魔と出会う。
その悪魔の力は特別な力を持っていた。
世界から何か一つのものを消すことで、引き換えに主人公の寿命が延びるという能力。
主人公は、毎日一つ、あるものを消していくが、同時に大切なことに気付いていく。

なんだ、よくある若者のケータイ小説の類いか、と思っていたが、裏切られた。
角田光代の言葉を借りれば、哲学本のようである。
大切なものは失ってから初めて分かる、とはよく聞く言葉だが、改めてそれを痛感した一冊。



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