2013年4月11日木曜日

『フラット化する世界』


『フラット化する世界』
トーマス・フリードマン


世界的なベストセラー。
ジャーナリストのトーマス・フリードマンの本。

グローバリゼーションの進展によって世界はフラット化しつつある。
著者は現在のグローバリゼーションを3.0とし、一昔前のグローバリゼーションよりも更に多くが変化し、あらゆる者がコモディティ化したと述べている。特に従来のグローバリゼーションと比べ、その進展の速度と範囲が桁違いであるとしている。

ビジネスの場で起きた主な変化として著者は10の項目を挙げている。
例えば以下のようなもの。

アウトソーシング
オフショアリング
サプライチェーン
インソーシング
インフォーミング

個人的には特にインフォーミングが今後重要になるのではないかという根拠のない考えがある。笑

本作品が発表された後、世界ではSNSの普及拡大という大きなターニングポイントがあった。作中でもフリードマンはちかいうちにこのSNSのようなものができるといった考えをちらつかせていた。SNSだけが要因ではないが、このようなインターネット上のサービスはある国家の独裁体制を崩すまでの力を秘めるものになった。

これまで所持し得なかった力を一般人が手に入れたことで生じた変化は正と負の両方の面を持っている。フラット化は新たなイマジネーションを生んでいるが、必ずしもよいものばかりではないということ。
作者はジェットブルーの創業者ニールマンとビンラディンを例えにし、それぞれを語る。
フラット化によって生じる正と負のイマジネーション。著者は多くの人々が希望を持ってニールマン型のイマジネーションを目指すことを望んでいる。全てのものがコモディティ化する一方で、イマジネーションだけは特別である。


最後に、作中で印象に残ったフレーズを紹介。

持続的なイノベーションは信頼から生まれる。
リスクを負えないとイノベーションはない。
 - シードマン

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